年齢を重ねても元気で過ごすにはどうすればいいか。医師の和田秀樹さんは「私は最重症レベルの糖尿病で高血圧を抱えていて、現代医学においては病気のデパートのような人間だ。しかし、とても元気で体力があり、風邪も引かなければ63歳になった今もなぜがしわができない。好き勝手に暮らしているから免疫機能が高いのだろう」という――。

※本稿は、和田秀樹『老いたら好きに生きる』(毎日新聞出版)の一部を再編集したものです。

皿の上には野菜とフルーツ、手前には血糖値測定器
写真=iStock.com/Victor Manuel Mulero Ramirez
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「病気のデパート状態」の私はどう過ごしているか

2022年5月から「サンデー毎日」(毎日新聞出版)誌上で「『幸福の100年』を生きる和田秀樹の健康教科書」と題した連載を始めたところ、読者からかなりの数のハガキが編集部に届いたそうです。

その中で多かったのが、私自身が日常、何を食べ、どんな運動をし、何に気をつけて、どんなことをしているか、という質問でした。

実際、人様に年をとったら検診なんて受けるなとか、血圧や血糖値は高めのほうがいいなどと言っておいて、自分は検査データにこだわって、数値を下げるために薬を飲んでいるなら、まさにダブルスタンダードです。

実は、私は現代医学においては病気のデパートのような人間です。

2019年、風邪をひいたあと喉が渇いて仕方がないので、私が非常勤で勤務していた病院の院長に血糖値を測ってもらったら660mg/dl。正常値とされる数値が空腹時70〜110mg/dlですから、まさに最重症レベルの糖尿病です。

インスリン注射だけは嫌だったので、北海道で開業し、インスリンを使わない糖尿病治療の本を書いている同期の医師に連絡して、東京でインスリンをなるべく使わない治療を行っている医師を紹介してもらいました。