思考がクリアな人のホーム画面はこれだ

変更できるスマホの設定項目は、たいていどれも使用時間を(減らすのではなく)増やすためのものだ。設定を変えるときは、自分の目的にかなっているか、しっかり見きわめながら進める必要がある。まずは残しておきたいアプリがどれかを判断することから始めよう。

まずやるべきは、次のふたつの観点からアプリをふるいにかけることだ。注意を奪う恐れがあるか(つまり、没頭してしまうか)、日常生活の質を向上させうるか(日々の雑務をこなしやすくしたり、喜び/楽しさをもたらすか)。これで大きく六つのカテゴリに分類されるはずだ。

1.ツール系アプリ[アプリの具体例 地図、写真管理、カメラ、パスワード管理、ライドシェア(相乗り)、エアコン操作、セキュリティ・ウィルス対策、銀行、天気、音楽、電話]

これらは注意を奪うことなく日常的に役立つアプリだ。こういうアプリだけがホーム画面に残していいものと考えよう。

それはなぜか。特定の用途に特化した実用性があるうえに、誘惑になることもないからだ。つまり、ブラックホールに吸いこまれる恐れはない。

メールやゲーム、ショッピングにSNSといったアプリは、すべてブラックホールになりうる。ホーム画面にはぜったいに置かないようにしよう。同じくニュースアプリもはずしたほうがいい。インターネットブラウザについては判断をお任せする。

「メールアプリはジャンクフード」と心得よ

アプリがたくさんありすぎてホーム画面におさまらないようなら、使う頻度で優先順位づけをおこなうのがおすすめだ。入りきらないアプリは、ホーム画面に専用のフォルダをつくって入れておこう――もしくは、(本気で誘惑を最小限にするのであれば)アプリはすべてフォルダに入れてしまおう。これで個々のアイコンが判別できないくらい小さくなる。

それから、ひとつ覚えておいてほしい――ホーム画面はアプリで埋めつくさなければならないわけではない。

2.ジャンクフード系アプリ[アプリの具体例 SNS、ニュース、ショッピング(通販)、インターネットブラウザ、メッセージ、不動産・部屋探し、ゲーム、メール]

こうしたアプリは節度をもって使えば楽しく有益だが、いったん見始めると途中でやめるのがむずかしいものだ。日常の質を改善することもあるが、のめりこむ恐れもある。

整理する鍵は、メリットよりデメリットが大きいか、反対に注意が奪われるリスク以上に生活の質をあげてくれるか、という観点で判断することだ。リスクのほうが大きければ削除しよう(踏ん切りがつかないときは、いつでも再インストールできるのだと思い出して)。リスクより喜びが勝るなら、そのアプリはホーム画面の次のページのフォルダに入れておこう。

理想を言えば、フォルダの名前は開こうとしたときに注意を促すものがいい。多くの人にとって、メールはジャンクフード系アプリだ。