箱根駅伝の順位にも影響を与えるプーマの“新兵”

ナイキの「EKIDEN PACK」に新モデルは含まれないが、プーマの「EKIDEN RUSH PACK」とアディダスの「ADIZERO EKIDEN COLLECTION」には新シューズも含まれている。これらが24年の箱根駅伝の順位にも影響を与える“新兵器”になるかもしれない。

●プーマ

プーマは23年の99回大会の箱根駅伝でシューズ着用者を前年の1人から7人に急増させており、100回大会では独特なイエローカラーのシューズがデビューする。今まであまりなかった色だけに、聴衆の目を引きそうだ。

ファストアール ニトロエリート 2
写真提供=プーマ
ファストアール ニトロエリート 2

プーマの4モデルのなかでフルアップモデルとなる「ファストアール ニトロエリート 2」(税込3万5200円)はデザイン的に極めて面白い。同社独自の「NITRO ELITE FOAM」を前足部だけだったところを踵にも採用し、カーボンプレートがフルレングスを越えて、爪先部分から少しむき出しているのだ。

機能面でも効果がある。地面との接地面が増えて、ストライドが拡大。前モデルと比べ、エネルギーを蓄える力が22%、反発性が46%もアップしたという。その結果、3時間30分00秒のマラソンランナーで平均2分30秒、2時間30分00秒のマラソンランナーで平均1分24秒のタイム短縮が可能ということが判明した。

平均キロ3分00秒で走る箱根駅伝ランナーは21kmほどの距離なら30秒ほど速く走れるだろう。筆者も「EKIDEN RUSH PACK」の商品説明会&トライアルセッションイベントで着用したが、前モデルと履き比べてみてその推進力に驚かされた。

プーマは箱根駅伝のシューズシェア率を、前述のように22年の1人(0.4%)から23年は7人(3.3%)に急増させた。同社ランニングカテゴリーリーダーの今井健司氏は、「24年大会では15人(出場230人で6.5%)を目指します。将来的には30%を目標としています」と話していた。12月6日には城西大男子駅伝部とパートナーシップ契約を締結。同大は昨秋の出雲駅伝と全日本大学駅伝で過去最高順位となる3位と5位に入っただけに、タッグを組むことで第100回大会はどんなインパクトを残すのか楽しみだ。