青学大選手がアディダス“世界記録シューズ”を履く?

●アディダス

一方、アディダスの「ADIZERO EKIDEN COLLECTION」はどうか。唯一のアップデートモデルが「アディゼロ タクミ セン 10」(税込2万2000円)だ。「山を制する駅伝ランナーへ」というコピーがついており、山上り・下りのある箱根駅伝を強く意識している。

アディゼロ タクミ セン 10
写真提供=アディダス
アディゼロ アディオス プロ 3

このシューズは、アディゼロシリーズ最軽量のレース用モデルで、ミッドソールはそこまで厚いわけではない。グラスファイバー素材を使用した5本指状のバーが推進力を生みだしながらも、接地感にこだわり、起伏時の体重移動がスムーズなモデルだという。

アディダスは箱根駅伝のシューズシェア率が21年に1.9%まで落ち込むも22年は13.3%、23年は20.0%とじわじわと拡大中。同社マーケティング事業本部 ブランドアクティベーション シニアディレクター山本健氏は、「箱根駅伝は(シェア)50%を中期的なベンチマーク、目標として、ランニングカテゴリーを強化していきたい」と気合十分だった。

さらに、ワールドマラソンメジャーズ(世界で最も著名で大規模な6つのマラソン大会=東京、ボストン、ロンドン、ベルリン、シカゴ、ニューヨークシティマラソン)では22年大会の優勝者の半数が「アディゼロ アディオス プロ 3」を着用していたという。

アディダスは2023年も絶好調で、ボストン、東京、ニューヨークシティを制すと、ベルリンでは約138g(27cm)しかないという超軽量厚底レーシングモデルの「アディゼロ アディオス プロ エヴォ 1」を履いたティギスト・アセファ(エチオピア)が2時間11分53秒という驚異的な女子の世界新記録で突っ走っている。

同モデルは9月25日よりアディダスのアプリで限定抽選販売。価格は税込み8万2500円だった。アディダスと契約を結んでいる青学大や國學院大の選手がこの“世界記録シューズ”を履く可能性もあるかもしれない。