2012年10月22日(月)

バレずに同僚の足を引っ張る、とっておきの方法

部下の困った!10篇

PRESIDENT 2012年6月4日号

著者
新田 隆範 
新栄不動産ビジネス社長

新栄不動産ビジネス社長 新田隆範 構成=永井 隆 撮影=相澤 正
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まず攻撃より防御押さえる「3点主義」

新栄不動産ビジネス社長 
新田隆範氏

組織が3人以上になると、足の引っ張り合いは発生する。特に、サラリーマン社長の民主化された会社組織では、不可避と言えよう。

1954年生まれの私は海上自衛隊の施設部に勤務した後、バブル期に36歳で千代田生命の不動産部門に転職した。千代田は2000年秋に経営破綻するが、それまでは名門企業として知られていた。30代で年収は1000万円を超え、一家4人が住む社宅は東急田園都市線沿線の高級マンション。法政大学工学部出身の私だが、慶応閥の千代田で出世を遂げていく。その過程で、引っ張ったり引っ張られたりは頻繁に起きた。

まずは、攻撃よりも防御が大切だ。守りを固めるためには、(1)自分が所属する派閥のボスである役員、(2)直属上司、そして(3)重要顧客といった外部の実力者――この3者を押さえることだ。私はこれを「3点主義」と命名したが、敵はこちらの弱いところを突いてくる。「新田はどうやら、業者と癒着しているようだ。銀座で豪遊しているのを見かけた」などという噂が社内で流れる。こんなとき、例えば(1)の役員から「変な噂が流れている。気をつけるように」と早い段階で知らせてもらう。そうすれば、大火になる前に小火で消火できるのだ。3者は自分を守り支えてくれる存在だが、あらゆる情報を通報してくれるのである。犯人はたいていは特定できる。だが、すぐに報復をしてはいけない。相手の弱みを知っていてもだ。足の引っ張り合いで重要なのは、常に冷静であること。感情的になったほうが必ず負ける。

特に、相手が勢いがあるときには、決して引っ張ってはいけない。切り返されて、大怪我につながることもある。

では、どうするか。「待つ」ことが肝要だ。強大な力を持つ人でも、1年から2年と時間が流れるうちに、弱くなるときが必ずくる。潮目が変わるタイミングを逃さずに、狙っていく。逡巡してはいけない。ただし、あからさまに引っ張るのではなく、弱っているところに“塩を塗(まぶ)す”ようにする。相手の自壊を助長させる要領で引っ張るべし。

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