テストで100点取れたときになんて声をかけるべきか

作戦が功を奏して、お子さんがテストで100点を取ってきたとしましょう。このとき、「100点だったから、約束通り○○を買ってあげるね」という言い方をしてしまいがちですが、そこにもう一声加えていただきたいのです。たとえばこんな感じです。

「今回は本当によくがんばったね。ドリルの問題も最後まであきらめずにやったもんね。約束通り○○を買ってあげるね」

両者は何か違うのかというと、「やったらできる」というメッセージを渡してあげているかどうか。ここで、「あなたはがんばれば100点だって取れる子なんだよ。この調子で次もがんばろうね」という言外のメッセージがあると、「そうか、わたしはやればできるんだ」と自信を持つことができ、モチベーションアップにつながっていきます。

この声かけを意識していれば、もし100点が取れなかった場合でも、「できなかった」と切り捨てるのではなく、「今回は惜しかったけれど、90点まで取れるようになったんだね。前回より伸びているのは確かだから、この調子でがんばろうね」と励ませます。「100点が取れなくても、お母さんはあなたががんばっているのは知ってるよ」というメッセージが伝わるので、お子さんも「がんばったから、できることが増えた」と自分の成長を実感できるようになります。

この達成感こそがやる気の源になるのです。これをくり返すとお子さんの達成感が刺激されて、「ご褒美をもらえること」より「できることが増えていくこと」に喜びを感じ、ご褒美があってもなくてもがんばれるようになります。

「100点を取るのよ!」ではプレッシャー与えるだけ

・思わず言ってしまいがちな言葉
がんばって100点を取るのよ!

・子供に届く言葉
100点を取りたいよね。正直、何点くらいなら取れそう?

・小川先生のひと言
あとどのくらいがんばればいいのか、具体的に伝えましょう。

大事なテストが目前に控えているとき、つい励ましのつもりで「がんばって100点を取るのよ!」なんて言ってしまうことはありませんか。本人に自信があれば「よっしゃ~!」とそのひと声が効くこともありますが、残念ながら多くの場合は逆効果。

息子を叱る母
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「そんなこと言われてもなぁ~」と困ってしまうか、「取れなかったらどうしよう……」とプレッシャーを感じてしまうでしょう。わが子への期待と「ちゃんと勉強やっているの?」という心配な気持ち、いい点数を取らせてあげたいという祈るような思い。同じ気持ちを伝えるのなら、お子さんにプレッシャーを与えることなく、本人が自らがんばれるようになる言葉を届けたいですよね。

そんなときにおすすめしたいのが次の問いかけです。

「今回は100点取りたいよね。正直、何点くらいなら取れそう?」