ノンカーボンシューズという選択

フルマラソンで4時間半以上かかる男性ランナーは全日本マラソンランキング2018年度によると全体の53.8%。半数以上のランナーは、トイレ休憩や給水時に歩くことを加味しても、平均速度はキロ6分ペースよりも遅くなる。

このレベルではカーボンプレートが搭載された高速モデルよりクッショニングがあって、安全性の高いシューズがいい。なかでも筆者がお勧めしたいのが、ナイキの「怪我ゼロ」をコンセプトにしたモデルである『インヴィンシブル スリー』(税込2万2000円)だ。

カーボンプレートは入っていないが、ミッドソールにはナイキ最高峰モデルと同じフォームを使用。従来モデルより前足部は幅広になり、着地時のブレを抑えるヒールグリップも付いている。安定感が高まっただけでなく、速さも兼ね備えているのだ。

ナイキの『インヴィンシブル スリー』
写真提供=ナイキ
ナイキの『インヴィンシブル スリー』
写真提供=ナイキ
ナイキの『インヴィンシブル スリー』
写真提供=ナイキ
ナイキの『インヴィンシブル スリー』

筆者も愛用しているが、履いていて本当に気持ちがいい。ふわふわの感触はココロも軽くなる。どこまでも走れそうなシューズだ。

プレート入りでも、ノンカーボン素材のモデルを着用するのもアリだ。ニューバランスはプレート入りシューズの入門モデルとなる『Propel v4』を発売。その最大の特徴はプレートにTPU(熱可塑性のプラスチック)といわれる素材が使用されていることだろう。

TPUはカーボンほど硬くなく、ほどよい反発がありながら安定感がある。そのためケガのリスクも小さくなる。さらにカーボン厚底シューズの半額ほどの価格(税込1万2100円)で非常にトライしやすい。

他にもアディダス、ミズノ、プーマ、ホカオネオネ、オンなども多彩なモデルを発売している。各メーカーによってカラーというか、クセがそれぞれ異なる。トップランナーが着用している最高峰モデルではなく、自分のレベルやタイプにあったモデルを選ぶと、レースでも快適に走ることができるはずだ。ぜひ久々のマラソン大会を楽しんでいただきたい。

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