コロナのダメージから回復を見せる企業も

2位は宮城県を拠点とするトスネットだった。建設現場やイベントの交通誘導や警備を行う。

広報担当は「現場部門の人件費負担や管理部門の賞与などの変化が主な要因。職種的に日給の割合が多いこともあり有価証券報告書の開示では低い金額になるが、平均給与をアップするよう努める」と話している。

以下、中国・九州エリアを中心にスーパーマーケットの「マルミヤストア」や「マルキョウ」を運営するリテールパートナーズ(3位)、中華料理店の東天紅(4位)、インバウンド手配旅行業のHANATOUR JAPAN(5位)不動産・ファンド運営のファンドクリエーショングループ(6位)と平均年収200万円台が続く。

リテールパートナーズとファンドクリエーショングループの場合は、企業グループを束ねる持株会社から支給されている給与である。子会社の事業会社からの給与も加算されているはずで、実際の平均年収額は開示額面以上と推定される。

少人数の平均額を算出するためアップダウン幅が大きい持株会社を除くと、クルーズ船予約のベストワンドットコム(25位)は54.7万円、ラーメン店「山小屋」のワイエスフード(28位)は66.1万円のアップだった。

サービス業や外食、小売業などは、新型コロナ禍にともなう経営悪化で、ここ数年、従業員年収のダウンを余儀なくされていたが、回復基調を示す企業も出てきた。

塚田農場の運営会社は平均年収が286.7万円のダウン

ただし、ダウン組も目につく。

海外旅行取り扱いが大幅に減少したままの大手旅行代理店、エイチ・アイ・エス(76位)は49.3万円の減額。また、オーダーメイドスーツの銀座山形屋(87位)も54.2万円のマイナスだった。

感染症の影響で人々の生活意識・行動が大きく変化した結果だろう。来期以降の回復に注目したい。

なお、今回のランキングで最も平均年収の下げ幅が大きかったのが、居酒屋の「塚田農場」などを運営するエー・ピーHD(14位)。前期の数値から286.7万円のマイナスになっている。

塚田農場は飲食業界では年収が手厚い会社として知られており、前年の年収は596.3万円だった。今回、大幅な減少となってしまったのは、その反動もあるだろう。

エー・ピーHDには、年収減の理由についてメールと電話で問い合わせたが、「内容については非開示とさせていただく」とメールで回答した。