岸田首相が突然公表した防衛増税に続き、自民党の甘利明前幹事長が少子化対策の財源として消費増税を含めて検討すると発言。SNSでは「まずは国会議員が身を切るべき」と国民の怒りが爆発した。厳しい生活を送る国民からそんな声が上がるのも無理もない。日本の国会議員はさまざまな「特権」があるのだ。

増税発言に批判殺到の岸田首相(首相官邸HPより)
増税発言に批判殺到の岸田首相(首相官邸HPより)

<まず議員が身を切る改革が先>

<国会議員が身を切る改革無しで国民だけが苦しめられる増税>

いまSNSでは岸田首相や甘利自民党前幹事長が突如として表明した増税案に対して、こんな不満の声が溢れている。元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏もSNSで、国会議員の特権廃止や歳出改革などを挙げたうえで「これをやり切るなら消費税1%増に賛成。逃げずにやってよ!」と投稿した。

甘利前自民党幹事長(自民党HPより)
甘利前自民党幹事長(自民党HPより)

国民の怒りの背景にあるのが、いわゆる「議員特権」の存在。衆議院議員秘書の経歴のある明治大客員研究員でコラムニストの尾藤克之さんは「国会議員は甘い蜜を吸ってきた」と指摘するが、いったいどのくらい“甘い”のか。

しばしば指摘されるのは、給与の高さだ。国会議員の給与(歳費)は法律で決まっており、月額129万4千円を受け取ることができる。年間で1552万8千円だ。さらにボーナス(期末手当)が年額で600万円ほど加わり、年収はおよそ2200万円となる。

尾藤さんは「そもそも国会法の規定がおかしい」と法律の内容に疑問を呈する。国会法第35条では「議員は、一般職の国家公務員の最高の給与額より少なくない歳費を受ける」となっている。ここでいう「一般職の国家公務員の最高の給与額」とは事務次官の給与のことだ。

尾藤さんはこう指摘する。

「なぜ事務次官より多い給与にするべきなのか、よくわかりません。もう少し低くても問題はないでしょう。給与は国会議員がやる気になればすぐに変えられるものですが、議論が出てきても、最終的にはうやむやになってしまう。与野党ともに口では『歳費削減!』などといいますが、実際は削りたくないというのが本音だと見ています」