2 診断問題の答え

そもそも宿題の量や範囲は何をもって決まるのでしょう。

多くの塾では、上位校を目指す子から下位校を目指す子までが同じテキストを使っていて、「基礎」「応用」「発展」や★の数で区別された難易度の違う問題がごちゃまぜになっています。

塾の講師はこのテキストを使って授業を行い、授業で解いてみせ、残りの時間で演習を行います。そしてその残りが宿題となります。

上位クラスでは8割を授業で終え、下位クラスでは4割しか授業で終わらないといった差が生まれます。演習のやり残しは上位クラスが2割、下位クラス6割となります。上位クラスには、授業時間中にすべての問題をやり終えてしまう子(家で一切勉強しない)もいますが、そういう例外的な子供はさておき、どの子にも宿題は発生します。

ただし、クラス帯に関係なく、演習の残りを一律にすべて宿題にするという塾はありません。クラスのレベルに応じて、「『応用』はやるが『発展』はしなくてよろしい」といった、常識的な指示になります。

ところが、クラスのレベルがわが子の志望校や理解度に合っているかどうかは、人それぞれです。志望校によってはもっと難しい問題を解かねばならないのにもかかわらず、塾からは適切な宿題が出されないこともあります。かといって、テキストの問題全部をやろうとして、理解できないものまで取り組んでしまうのも困りもの。

つまり、ある程度の絞り込みは塾が行ってくれますが、生徒1人1人の志望校や学習の進み具合まで加味した宿題は出してくれません。細かな宿題の選別は、親がしてやる必要があるのです。よって、答えは(2)となります。

では、わが子にマッチした宿題の選別方法をご紹介しましょう。