旧統一教会経理担当「私のATMの後ろには行列ができる」

ある時、教団の会計担当者に、たくさんの信者らのカードを見せてもらったことがあります。担当者は「こんなにうち(教団の支部)には信者のカードがあるのよね」と、どこか得意げに言っていました。それは神様から与えられた責任(教団内では「み旨」と呼ぶ)を全うしているという喜びもあったからでしょう。

「返済の支払い期限が近づくと、大変なのよね。これだけの人の返済の入金をしなければならないから。私のATMの後ろには、いつも行列ができるわ。そして全員の返済をしたら、また借りられる枠ができるから、そこからお金を借りて回す。もう忙しいのよね」

このようにカードローンで借金をさせて、献金ノルマを達成する行為は組織ぐるみで日常的に行われていたことです。

クレジットカードのスタック、ホワイト
写真=iStock.com/studiocasper
※写真はイメージです

そんな柴田さん母娘に2012年、転機が訪れます。この年に文鮮明教祖が他界したのです。

「(これを機に)母は教団から離れました。教団からの執拗な献金要求に耐えられなくなったためです」

現在は、母に貸した100万円は完済しています。

こうやって柴田さん母娘は旧統一教会との関係を断ち切ることができました。ただし、「母は教団から離れているとはいえ、旧統一教会の批判的なニュースをあまり見ないようにしています」と柴田さん。

こうした心理を持つのは1世信者に多いのですが、教団を批判する側の言葉は、「サタンの言葉」として長年、教え込まれており、サタンと心を通じてはいけないという思いから、批判的なニュースを無意識に目にしなようにしてしまうのです。

母親にはそうした思考がまだ残っており、ふとしたことで教団に心が戻ってしまう可能性もあり、今後も注意が必要なため、柴田さんは今も心配しているのです。