理想論は捨てる

わが子のメンタルについて心配している親御さんにお願いしたいことがあります。

それは、「理想論は捨ててください」ということです。

私たちには「かくあるべし」という理想があります。

理想を心に描くことは、向上心にもつながり、悪いことではありません。

しかし、なにか困難な問題にぶつかったときは、むやみに理想を持ち出してはいけません。

小林弘幸『本番に強い子になる自律神経の整え方』(小学館)
小林弘幸『本番に強い子になる自律神経の整え方』(小学館)

子どもが何か問題を抱えている時、ただでさえ苦しい状態なのに、親が理想論を振りかざして追い詰めれば、子どもは窮地に陥ってしまいます。

子どもとしてはたまったものではありません。

子どもの心にとって、家族とのコミュニケーションは重要です。

しかし、いつ何時でも必須だと言うつもりはありません。

「子どもの自律神経を整えるために、いつも親子で一緒に料理し、一緒に食べるようにしましょう」

などと言うつもりは毛頭ありません。

毎日忙しい中、そんな時間はなかなか取れないでしょう。

なのに、それが必須だと言われれば、「できない私はダメだ」などと自分を責めることにもつながりかねません。

そのようなことを、私はみなさんに断じて要求したくありません。

子どもの心は親の「合わせ鏡」です。

親が自信をなくしてイライラしていれば、それは子どもにも伝播でんぱします。

お父さんもお母さんも無理をしてはいけません。

大人も大変だということは、子どもたちもわかっています。

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