ここ数年、アウトドアスポーツ人気の高まりとともに、ウエアやシューズの市場が拡大を続けている。民間調査会社の矢野経済研究所は、2009年の国内市場規模をアウトドアウエアは559億円、同じくシューズは217億円と予測。いずれも前年比ひと桁増だが、着実に伸びているという。

アウトドアウエア・シューズ市場規模推移
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アウトドアウエア・シューズ市場規模推移

このマーケットを支えているジャンルのひとつが、トレッキングや日帰りハイキングである。アウトドア用品専門店・エルブレス池袋西口店の引間敏男店長は「これらは本格的な登山に比べて敷居が低い。最近では20~30代前半の人たちが富士山や屋久島にイベント感覚で出かけ、同世代にすそ野を広げている」と話す。

なかでも働く女性は、ジャケットやパンツといった売れ筋のトレッキングウエアやシューズをファッション性重視で選んでいる。これにザックやアクセサリー小物も含めた装備一式の価格は、ビギナー用でもおよそ8万円に上る。一度経験すると、そのうちの約半数はアウトドアの楽しみに魅せられ、店にとっては大切なリピーターになっていく。エルブレス池袋西口店では、レディースフロアを設けて女性向けのグッズ一式を揃えている。

もちろん、アウトドアファンには中高年層もいる。動機には健康志向もあるだろうが、団塊の世代などはリタイア後、かつて登った山に戻ってくるのだ。引間氏は「独自のガイドブックをつくる、軽登山教室を開くなどして、四季折々の面白さを提案してきた」と語る。そうした企業努力によっても、参加人口は増えていくことだろう。