コロナ第7波や連日の猛暑で「家にこもってゲーム三昧」という人もいるのではないだろうか。産業医の池井佑丞さんは「『ゲーム依存』というと『子どもがなるもの』と思っている人が多いが、それは誤解。最近はゲーム依存の大人も増えている」という――。
布団の中でスマホを使う人
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コロナ禍で「ゲーム依存」が増えている

新型コロナウイルスの流行をきっかけに、それまでの生活習慣が少なからず変化したという方は多いと思います。在宅時間の増加などでスマホの使用時間が増えたという方も多いのではないでしょうか。

コロナ禍前後で行われたスマホ利用に関する調査では、コロナ流行後においてスマホの使用時間が増加していることが示されています(KDDI Research「コロナ禍でスマートフォン利用時間が増加し、ゲーム障害、ネット依存傾向の割合は1.5倍以上増加~コロナ禍で変化するスマートフォンの利用方法と、スマホ依存などへの影響を調査~」2021年10月12日)。同じ調査の中で、「ゲーム障害」の傾向がある人の割合が有意に増加しているという結果も出ています。

ゲーム障害とは、世界保健機関(WHO)の公表する疾病の国際的統一基準である「国際疾病分類(ICD-11)」に2019年より認定された比較的新しい疾患です。ゲームの使用を自分でコントロールできなくなることに加え、それに起因して何らかの問題が起こっていること、それらの症状が1年以上続く場合にゲーム障害と診断されます。

ゲームの過剰使用というと、「子どもの問題」というイメージをお持ちの方も多いかもしれません。ですが、スマホゲームの普及もあり、近年は成人でもゲーム依存になる人が増えています。そこで今回はゲーム障害(ゲーム依存)を取り上げます。

なお、医学的な診断名としては「ゲーム障害」ですが、本文章内ではよりイメージしやすく、また一般に浸透している「ゲーム依存」という言葉を使用することとします。

「終わりがなく没入しやすい」オンラインゲーム

はじめに、ゲーム事情について簡単に触れておきます。ゲーム障害として依存状態が認められるゲームはオンラインゲームがほとんどです。オンラインゲームはアップデートにより新たなコンテンツが追加され続けたり、ユーザー同士がコミュニケーションを取ったりなど、「終わりがなく没入しやすい」という特徴があるためです。また、ゲームの進捗しんちょくや成績が課金によって左右される傾向があり、射幸心をあおるゲーム内アイテムのランダム販売手法(いわゆるガチャ)が多くのゲームで行われるようになり、金銭面の問題が生じるケースも増えているようです。