消費税増税関連法案が閣議決定された。消費税引き上げと同時に、所得税の最高税率を引き上げ、税制による所得の再分配機能を高めるとされるが、この“再分配”は誰のためなのだろうか。

1984年、米国の社会学者であるサムエル・プレストンは、同国で70年代から子どもの貧困増と教育支出が低下する一方で、年金や医療が手厚くなっていることを指摘。この現象について、子どもと高齢者はどちらも被扶養者でありながら、子どもの利益を代弁する「子を持つ親」よりも、高齢者の人口のほうが相対的に多いことと関係があるとし、その説は「プレストン効果」と呼ばれるようになった。
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