家の大きさやおもちゃでマウントを取る「子どもボス」

子どもにも子どもなりの人間関係があり、女子ボスは存在しています。

例えば、友達のテストの点数をクラスメイトの前で大きな声で話し、恥ずかしい思いをさせる。

「あんたはバカだから仕方ない」とひどい言葉を投げつけ、自信を喪失させる。

そして、休み時間も下校時間も、自分が独りぼっちにならないように、三角コミュニケーションでうまく人間関係をコントロールするなど、ハラスメントに近いことをしている子どもがいます。

驚くのは、家の大きさや持っているおもちゃなどで相手をマウンティングし、すでに子分を従えている「子どもボス」がいることです。

楽しく平和的な人間関係が続けば安心なのですが、大人が知らない間に、子ども同士の嫌がらせやいじめも存在します。

子どもの攻撃性は「愛してほしい」という不安の表れ

承認欲求は、子どもにとっても、大人にとっても、本能的な欲求です。認められたい、愛されたいと思うことは自然です。

しかし、親からの愛情をあまり受けていない子どもや、家庭環境のストレスなどを抱えている子どもは、日常的に大きな不安感を抱えています。そして、自分の思いどおりにならないことや、強い嫉妬心を抱いたときなど、それらを解消するために攻撃行動に出ることは、子どもも一緒です。

また、子どもの場合はもっと直接的ですので、目の前で平気で相手を無視するなど、残酷な行動を取る場合があります。

川村佳子『「女子ボス」のトリセツ』(フォレスト出版)
川村佳子『「女子ボス」のトリセツ』(フォレスト出版)

攻撃性は、不安の表れです。

子どもボスも、自分の不安を悟られることや1人になることが怖いのです。

そして、不安が高まると、攻撃的になるだけでなく、愛情を確かめるための「お試し行動」が表れます。

やってはいけないことをあえて実行し、怒られ、かまってもらうことを期待しているのです。

子どもの世界にも存在する理不尽な攻撃行動を、大人は注意深く観察し、見守っていく必要があります。

【関連記事】
「主婦なんて中卒でもなれる」女性同士のマウンティングがエスカレートする心理学的理由
「まだひらがなも読めないの、遅いわね」子育てに口出しする義母が一発で黙る"質問フレーズ"
子供たちの前で威張ることでしか存在感を示せない…そんな残念な熱血教師がいまだに頼りにされるワケ
美女に大変身したいわけじゃない…エステで「醜い足認定」された漫画家が行きついた境地
銀座ママが「LINEを交換しよう」と聞かれたときに必ず使う"スマートな断り文句"