本気で改善したいなら「できる、できない」は考えない

加えて非常に重要な意味を持つのが、目の前の現実を“枠”にしてしまう思考姿勢です。目の前の現実を“枠”にしてしまい、“枠”の範囲で現状から出発して「どうやるか」ばかりを考えていく姿勢を持ってしまうことにも大きな問題があるのです。この姿勢が問題なのは、このように現実からの積み上げ方式で考えていくと、どうしても、創造していくのに不可欠な“飛躍”というものが生まれにくいので、到達しやすい目標ばかりを持つことになってしまうからです。

というのも、現実を起点に考えると、「できるか、できないか」の話になりやすく、難しそうな話は、すぐに「無理」となってしまうのです。

そんなこともあって、本気で改善活動をやろうとしている現場では、改善テーマを決めるとき、「できるか、できないか」は考えないようにしているのが当たり前なのです。

「困難かどうか」は別にして、やり遂げることに意味があるテーマを見つけ出すことに意義がある、ということを意味しています。

「現実を把握する」と「現実起点で考える」を混同してはならない

難しいテーマをやり遂げようとしたとき、妨げている制約がたくさん見えてきます。その洗い出した制約を一つずつ見極めるのです。

「なぜ制約になっているのか」「マイナスをプラスにする逆転の発想はできないか」などといった、制約を克服する方策を多方面から考え抜くことで、飛躍を現実のものにしていこう、といった思考姿勢が必要です。

「現実は正確に把握する」ということ自体は絶対に必要なことです。しかしながら、そのことと「現実を“枠”にしてしまわない」――つまり、「現実起点でものごとを考えない」――ということを混同してしまってはならないのです。

【関連記事】
【第1回】だから給料がちっとも上がらない…経済大国日本が「成長しない国」に転落した根本原因
「上場企業の3分の1が過去最高益を更新」それなのに"給与がちっとも増えない"本当の理由
自分の仕事は完璧にやっているのに…「課長どまりの人」と「部長になれる人」の決定的な違い
「消極的、受け身、おとなしい」は絶対ダメ…積極的なのに嫌味のない人がやっている"センスのいい話し方"
頭のいい人はそう答えない…「頭の悪い人」が会話の最初の5秒によく使う話し方