書き加えた線や矢印が正しいか確認し、声に出す

さらに詳しくやり方を説明していきます。

まずは授業中、関連情報を見つけたらすぐに線を書き込みましょう。そのとき、情報の関係性が同値、対立などどれに当てはまるかが授業中に分からなければ、とりあえず線だけ引っ張り、授業後に内容を追加しましょう。

「補足」を使う場合は定義があいまいな分、かなりの頻度で使われやすいですが、使いすぎるとどういう意味でつないだのかが結局分からなくなってしまいます。なるべく「補足」は使いすぎず、=、↔︎、→、のどれかに変換していきましょう。

そして復習のときは、矢印を追いかけるようにして情報の関連を見ながら、その関係性が本当に正しいのかチェックしましょう。特に、対立関係は分かりやすいですが、同値関係や補足関係は違いが分かりにくいので注意が必要です。

そして、引いた線や矢印が何を意味しているのかを「言葉にする」ことが大切です。「A=B」「A↔︎B」「A→B」「A―B」という線や矢印を見るだけで終わらせるのではなく、「AとBは同じ意味を持つ」「AとBは対立する」「AだからBになる」「AについてはBとも言える」のように、言葉に変換しましょう。

復習中に線や矢印をぼーっと見つめているだけでは、関係性を覚えにくいからです。復習するときはノートを見ながら声に出して、授業内容を再現してみてください。

ノートを見ながら発声する女性
写真=iStock.com/Satoshi-K
※写真はイメージです

ノートは書き込みすぎずに「ワープゾーン」を作る

しかし、あまりに線や矢印を書き込みすぎると、ノートがごちゃごちゃしてしまい読みにくいノートになってしまいます。その場合は、ノート上に「ワープゾーン」を作りましょう。

「ワープゾーン」とは、ノートの空いているスペースに、関連する情報や教科書・参考書のページ番号だけを書き、そこへ線を結ぶ方法のことです。線や矢印の先に必ずしもすべての情報が書いてなくとも、そのメモ書きを見れば該当するページにワープすることができるのです。

また、文章をスッキリさせるために、線を応用することもできます。1文が長くなると、何が言いたいのかが分かりにくいですし、文を書いているうちに授業から置いていかれることもあります。

だいたい1文が目分量で60字を超えたと感じたら文を閉じ、ノートの別の場所に線を引いて、そこに続きを書き足しましょう。こうするとノートを取るのが格段に楽になりますし、後で復習するときに見やすいノートになります。

最後に、数学や英語など、「覚えたこと」よりも「覚えたことの使い方」が重要な教科については、公式・文法など「いつその公式が使われるか」「どの場面でその文法が出てくるか」を注意しておかなければなりません。

英語であれば「“be used to~”=~に慣れている」と書くだけでなく、“Japanese people are used to earthquakes.”と例文で書くことで、使い方まで覚えられるようにしましょう。

授業はすべての勉強の基礎であり、授業ノートも最優先でしっかり作るべきものです。ここで紹介したルールを使いつつ、自分が一番分かりやすいノート作りを目指しましょう。