まとめノートを「作るだけで満足」してしまわないために

歴史や生物などの暗記科目で必要なのは、後から見返したときに使えるノートです。

そのためにはまとめノートを作っていく必要があるでしょう。英単語をまとめたり、近代史の重要事項をまとめたり、東大に合格した人たちもこのようなまとめノートを作って勉強してきました。

しかし、まとめノートというのはただ漠然と作ればいいものではありません。

なぜなら、作るのに時間と労力がかかってしまうからです。ただでさえ時間が足りないなかで、まとめノートを何となく作るのは徒労に終わってしまうかもしれないのです。

そして、これはありがちなのですが、ノートを作るとそれだけで勉強をした気分になって満足してしまいます。しかし、実際はそのノートを使って何をするのか、何をしたいのかが大切なのです。せっかく作ったノートは必ず活用すること、そのためにどうやって使うのかを考えながらノートを作りましょう。

ここでは、暗記科目用のノートの作り方と、その活用方法について紹介します。

暗記のためのノートには「オレンジ色のペン」を使う

こうした状況を回避するために必要なのは、「これを覚えたいから、こうまとめよう!」と考えておく目的意識が大切です。

東大生も完全なまとめノートを作るときは、時間のある時期に取り組んでいたパターンか、本当に覚えられない苦手分野だけに絞って取り組んでいたパターンかのどちらかが多いです。逆に、時間が限られている状況下で、何の目的意識もなくまとめノートを作っていた東大生は一人もいませんでした。

つまり、情報を整理するためだけにまとめノートを大量に作るのは、少なくとも効率がいいとはいえません。それであれば参考書で事足りるからです。本当に必要なのは、「自分が覚えられるようになるノート」なのです。

その点を踏まえた上で、暗記科目を覚えられるようになるためのノート術というのが1つあります。それは、色ペンを使ったノート作りです。

暗記系科目で覚えたい部分を、オレンジ色のペンで書いていくというシンプルな方法です。

オレンジの蛍光ペン
写真=iStock.com/enviromantic
※写真はイメージです

赤ではなくオレンジ色のペンを使うのは、赤シートを使って隠したときに、オレンジ色の方がより消えやすいからです。赤シートで隠したくない情報について記入するときは、黒色やほかの色のペンを使いましょう。

こうすることで、ただのノートが「問題集」に早変わりします。これであれば後からノートを見返したとしても、問題を解くかのように復習することができるわけです。