父親と母親の関係性が子供にすり込まれる

たとえば、実家の父親と母親の関係性です。

主に父親である家長が、ほかの家族を支配・統率する家族の形態を「家父長制」といいます。ありがちな例としては、幼いころから父親が家事を手伝わず、新聞を読みながら座卓の前に座り、「おい、お茶」と母親に命じる姿を自然なこととして受け入れてきた息子や娘は、それが「当たり前の夫婦の姿」だと刷り込まれます。

現代の常識と照らし合わせるとおかしいことだと分かっていても、無意識にその状態を「心地よい」と感じるようになってしまうのです。

結果、そうした環境で育った男性は、結婚しても家事や育児に対してお手伝い感覚のままでいて、一方女性の側も、その主導権を握ることで満足感を得てしまったりします。

家庭内における次世代への刷り込みは、生まれたときから何年も、何十年にもわたって継続するため、そこから抜け出すことは非常に困難です。

外の世界の情報にたくさん触れよう

親の洗脳から抜け出すための第一歩は、家庭内の洗脳によって自分の行動が左右されていると気付くこと。そして、何か大きな選択をするときに、両親からの情報だけに頼らず、それ以外からの情報をできるだけたくさん集めることです。

友人や学校の先生、会社の同僚やSNS、書籍など、何でもいいので関連情報を可能な限り集めます。

両親から得た情報を1としたとき、そのほかの情報が2、4、6と増えるに従って、徐々にブレインロックにひびが入っていきます。そして、ある時点で、これまで当たり前だと思っていた認識や価値観の逆転が起こるのです。

それに対し、恐怖心や不安感を持つこともあるかもしれません。それでも情報を集め、浴びているうちに、どこかでスイッチが入って思考がひっくり返り、ブレインロックが外れるのです。