「丸投げ」って反則ですか

そこで僕は、抜け道を考えました。被害者からクレームが入ったら、プロバイダーに次のようなメールを送るようにしたんです。

「おたくのユーザーが、こんな誹謗中傷をしているんですけど、対処せずにこのまま放置するようなら、おたくからはうちのサイトを使えないようにしますよ?」

たとえばニフティを使っている人が2ちゃんねるに悪質な書き込みをしたら、ニフティ経由では2ちゃんねるを見られないようにする、ということです。

要するに、クレーム対応をプロバイダーに丸投げしたわけです。

そもそも、2ちゃんねるがお金儲けを目的とするサイトだったら、「ごく一部のおかしな人のせいで、ほかのユーザーが利用できなくなるのはいかがなものか」と考えて、特定のプロバイダーから利用できなくなる方法をとらなかったかもしれません。

でも、2ちゃんねるは、あくまで僕の趣味で始めたものなので、対応しないプロバイダーがあったら、実際に書き込めなくしていました。「利用できなくて文句があるのなら、プロバイダーに言ってください」と。

そのおかげで、2ちゃんねるにおかしな書き込みをするユーザーに対しては、プロバイダーが自主的に対応してくれるようになりました。本来であれば、「内容証明を送って、裁判をやって……」という面倒な手続きが、メール1通で済むようになったので、最小限のコストで問題が解決できたわけです。

あとで、あるプロバイダーの担当者に聞いたら、「こんな方法をとるのは『2ちゃんねる』ぐらいですよ」とあきれられました。

このルールは、ニコニコ動画でも引き継ぎました。実際にブロックすることはなかったのですが、どのプロバイダーも僕が管理人だということを知っているので、きちんと対応してくれました。おそらく、2ちゃんねるの前例があったので、「ひろゆきなら本当にやりかねない」という判断があったのかもしれません。

人と違う結果が欲しければ、みんなと違う道を選べ

多くの人は、大学なら偏差値の高いところを、就職なら一流企業を目指します。高度経済成長期だったら、みんなと同じことをやっていれば幸せになれたでしょう。

西村博之『ひろゆき流 ずるい問題解決の技術』(プレジデント社)
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でも、右肩下がりの時代にみんなと同じ道を選んでいるとみんなと同じように不幸になっていきます。

人気の道は、競争率が高くなります。競争率が高いぶん、優秀な人と競う確率も上がるので、たくさん努力をしないといけません。つまり、お金や時間、心の余裕とかをつぎ込まざるを得なくなります。

でも、そうしたリソースって、無限ではないんです。リソースは有限なので、効果のあるところにつぎ込んだほうがコスパがいいのは言うまでもありません。一生懸命がんばって儲けるよりも、何もしなくても成果が上がる仕組みを増やしたほうがラクなのは当然ですからね。

安全で、幸せになれそうな列に並ぶ人が多いぶん、ラクに得する抜け道は、じつは空いていたりします。

人と違う結果が欲しければ、みんなと違う方法を選ばないと、手には入らないんですよね。

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