今年1月、東京大学が4月入学から海外で主流の9月入学に全面移行することを発表した。5年前後で実現する見込みであるという。

東大は高校卒業から入学まで、および卒業から就職までの期間を「ギャップターム」と呼ぶこととした。これは1960年代から英国の大学で始まった「ギャップイヤー」という慣例に由来する和製英語だ。ギャップイヤーとは、高校を卒業する6月から大学が始まる翌年10月までのことで、社会的見聞を広げる活動に使っていいとされる。英語圏の大学で広く行われ、英国では2割前後の学生が利用している。

活動の内容としては、ボランティアや国内外留学やインターンを行ったり、バックパックやトレッキング等の余暇活動も含まれる。日本語でいうと「かわいい子には旅をさせよ」というニュアンスだ。英・ウィリアム王子もギャップイヤーを使ってボランティア活動をしていたという。

「秋入学」で、新卒一括採用が消える可能性も(東京・新宿の就職説明会:PANA=写真)

似た仕組みとして、米プリンストン大では、入学見込者を募集してガーナやインドなどに派遣する「ブリッジイヤー」というプログラムを行っている。授業料はこの1年は免除、渡航費用・滞在費用も大学が負担する。

東大にギャップタームが導入されれば、変化は入学前だけの問題ではなくなる。「影響力ある大学が加わると、企業は、新卒一括採用から年2回採用、そして通年化に移行するでしょう」(J GAP代表理事の砂田薫氏)。

今の高校生が大学を卒業する頃には、従来の就職活動は全く違うものになるのかもしれない。