昨年12月、大阪の遊園地・エキスポランド跡地に、教育と娯楽を融合する「エデュテインメント」施設を建設することが発表された。英語を使ったものづくりやスポーツなどの体験型施設の導入を予定しているという。

英語でハンバーガー作りをする子どもたち(東京都江東区のキッザニア東京)。(PANA=写真)

エデュテインメント(Edutainment)とは、教育(Education)と娯楽(Entertainm ent)の合成語。テレビやゲーム、音楽などの娯楽の中に教育的要素を埋め込むことで教育するエンターテインメントの形式の一つだ。そのテーマは、災害体験、職業体験、薬物や病気に対する知識など様々で、教育に娯楽性を持たせることにより、心理的な障壁が下がったり、意欲が向上したりする効果があるとされる。

日本では、メキシコ発の職業体験型施設「キッザニア」が、もっとも成功したケースといえる。一般にその理由は、「遊びながら社会の仕組みを学べる」からだといわれる。しかし、筑波大学大学院システム情報工学研究科 知能機能システム専攻准教授・星野准一氏は、「親がわが子の様子を眺めて楽しむのもエンターテインメント性の一つ」と話す。親に楽しみを提供できなければこの種の施設の成功は覚束ない。

その意味で、職業体験型施設は、子どもに大人の服を着せて写真を撮り、一人前の姿を親子で楽しむ「子ども写真館」に似ている。しかし、「エデュテインメントにかぎらず、教育コンテンツは本来、特定の学習目標を達成するためのもの」(星野氏)。その目的を明確にしなければ、エデュテインメントもただの「遊び」になってしまうので注意が必要だ。