「ちゃんとしなさい」では、中身が伝わらない

子どものやる気を失わせる親のセリフ④子どもの行動が親のやってほしいことと違うとき
NGワード
「ちゃんとしなさい!」
OKワード
「使ったものは元の場所に戻しなさい」
(できるだけ具体的に言う)

「ちゃんとしなさい」は、親御さんたちの口から出やすい言葉ですね。

これが子育てにおいてあまり使いたくない言葉である理由は、親の言う「ちゃんと」の中身が子どもにはわからないので、行動につながらないからです。少し意地悪な翻訳をすると、「何がどうなのかを説明する気はないけれど、とりあえず私から見て気分がいいようにしておきなさい」というのが「ちゃんとしなさい」なのです。

小川大介『子どもが笑顔で動き出す 本当に伝わる言葉がけ』(すばる舎)
小川大介『子どもが笑顔で動き出す 本当に伝わる言葉がけ』(すばる舎)

ではどうしたらいいかと言うと、「ちゃんと」の中身をとにかく具体的な言葉で伝えることです。「使ったものは元の場所に戻しなさい」とか「もう少し背筋を伸ばして座りなさい」などと言いかえましょう。

この「ちゃんと」の内容を意識することで、親御さん自身も気持ちが安定しやすくなります。なぜなら、「こうなっていたらいいな」と先に考える習慣がつき、子どもに説明してあげられるようになるからです。そうすれば怒る回数も減ります。

何がどうだったらいいのかを1つでも2つでも整理して子どもに伝えることで、お子さんのできることが確実に増えていきますよ。

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