インフルエンサーが動画で商品をPRする「ライブコマース」という手法が中国で盛り上がっている。中には1回の配信で3億円もの売り上げを出す人気ライバーも存在する。かつてネット通販事業で年商130億円を稼いだ“青汁王子”こと三崎優太氏は、「日本ではライブコマースは流行しない」という。その理由を聞いた――。
三崎優太氏の顔のアップ
提供=扶桑社
“青汁王子”こと三崎優太氏

最大の特徴は「視聴者からもコメントを受け付けている」こと

いま中国で大きな売り上げをたたき出している分野として「ライブコマース」があります。ライブコマースは、「ジャパネットたかた」とYouTubeライブが合体したテレビ通販番組のネット版と言えばわかりやすいかもしれません。その大きな特徴は、視聴者からもコメントを受け付けていることです。ライバー(ライブをする人)がその場で商品にかんするあらゆる質問に答えられるため、満足度が高いのです。

中でも高い人気を誇るライバーが、1回の配信で3億円分を売り上げるという「口紅王子」こと李佳琦氏(以下、口紅王子)です。彼は1992年生まれ。1989年生まれの私と年齢はほぼ一緒です。

口紅王子のもとには連日企業からのPR案件の依頼が入り、その商品を口紅王子が「淘宝直播(タオバオライブ)」というアプリを使い、1つの商品を10〜15分かけて紹介します。PR案件は広告宣伝費のほかに、売り上げに応じてレベニューシェアをとることが一般的です。

ライブ配信では商品のスペックや値段の紹介はもちろん、実際に口紅をつけて色味を見せたり、口紅王子自身の主観的なコメントが入ったりします。彼に絶大な信頼を寄せているフォロワーたちは、ライブ配信を見ている最中に商品をカートに入れ、購入するのです。

では、2021年に日本でも口紅王子のような存在は登場するでしょうか。

「日本で口紅王子は生まれない」が私の答えです。その根拠について説明します。