自宅時間が増えると、スマホを使う時間も長くなる

新型コロナウイルス禍で迎える初めての年末年始。感染者が全国で急増している中、子どものいる家庭にとって、冬休みをどう過ごすかは悩みの種だろう。

冬休み中、巣ごもりを余儀なくされ自宅で過ごす時間が増えると、スマホやパソコンなどのデジタル機器を使う時間が長くなる。そうなると、特に、小さい子どもの「やり過ぎ」「見過ぎ」が心配される。

暗いベッドの上でスマートフォンを操作する若い男性
写真=iStock.com/PonyWang
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12月1日に国立成育医療センターが発表した「コロナ×こどもアンケート」第3回調査報告書(子ども2111人、保護者8565人の協力で実施)によると、勉強以外でテレビやスマホ、ゲームを見る時間(スクリーンタイム)が、2時間以上の子どもは42%と半数近いことがわかった。

さらに、コロナ禍以前の2020年1月と比べ、スクリーンタイムが増えた子どもは41%と半数に迫り、テレビやデジタル機器を使う時間が明らかに増えていることがわかる。

しかも、このアンケートは2020年9月1日から10月31日の期間に実施されているので、学校が休みになればスクリーンタイムはさらに増えると考えられる。

小学生で37.6%、中学生で65.6%がスマホを持っている

内閣府の調査(2020年)でも、小学生の86.3%、中学生の95.1%がインターネットを利用しており、ほとんどの小中学生はスマホをはじめとするデジタル機器を使用していることがわかる。

使用機器をみるとスマホは小学生で37.6%、中学生で65.6%、タブレットとゲーム機は小学生がそれぞれ33.8%、40.8%、中学生が31.1%、30.3%となっている。

さらに、学校の授業でも2019年度から小中学校でデジタル教科書が解禁となり、パソコンやタブレットを利用した授業が増えている。加えてコロナ禍でオンライン授業が拡大したことで、この流れは加速している。

文部科学省の「GIGAスクール」構想では子どもたち一人に1台の端末を与える方針が示され、今年度中に公立小中学校ではパソコンやタブレット端末が1人1台配布される予定だ。

まさにデジタル化は時代の趨勢だが、気になるのは成長期の子どもたちへの影響だ。