「売り切れる前に墓地だけでも」で陥る
トラブル発展への構造

「ゆとり墓地 新区画誕生」「特別ご案内会開催」といったコピーが躍る、民間霊園の新聞広告チラシ。ここに「墓石付総額」、あるいは「完成セット墓所」などと記されていれば、それがセット料金だ。

セット料金には通常、(1)墓地代(永代使用料)、(2)墓石、(3)外柵、(4)納骨棺、(5)彫刻代、(6)消費税、が含まれる。しかし現実には、セットとうたいながら、(1)~(6)の総額を表記していないものも数多くある。ここが最初のチェックポイントとなる。

次に注意すべきは、墓石の値段。セット料金では、総額を安く見せるため、墓石の石材は最も安価な白御影をもとに表示される。しかし実際のチラシに掲載された霊園の写真を見ると、多くの墓石はグレー、赤、黒とさまざまで、より値段の高い石材で建てられている。私の経験からいって、ざっと2人に1人はオプション価格の石を選んでいる感じ。そうなると、セット料金より数十万円はアップする。

また広告には、「特別完成セット墓所 99.9万円!」というように、特別価格を強調して表示されることがある。だが、これも本当にこの金額で買えるとは限らず、売り出される区画数や有効期間が具体的に記されていないものが多い。よくあるのは本来120万円のものを、立地が日陰、あるいは霊園の入り口から遠いなどの理由で、数区画のみその価格になっている場合。まさに「特別な意味」が込められているのだ。