アフリカで出会った、13歳で母になる少女の涙

取材をした日はラマダン中で、アザーンという礼拝への呼びかけがどこからか流れると、男性が外に集まり、祈りを始めていた。

性被害を受けた3歳の男児を抱きかかえる、レイプクライシスセンターの女性担当者(アフリカ、シエラレオネ・フリータウン、2018年5月、著者撮影)
性被害を受けた3歳の男児を抱きかかえる、レイプクライシスセンターの女性担当者(アフリカ、シエラレオネ・フリータウン、2018年5月、著者撮影)

アフリカ、シエラレオネ。首都フリータウンにあるレイプクライシスセンターを訪れる8割以上が18歳未満だという。そこで話を聞かせてもらった子どもたちを一生忘れることはできない。

13歳のアニマタは性被害に遭い、犯人から脅され、家族に相談できずにいた。彼女はセックスで妊娠することを知らなかった。膨らんだお腹に家族が気づいたときは、もう人工中絶するには遅すぎた。淡々と被害を医者に話すアニマタの瞳から、大粒の涙があふれたのは学校に行けなくなったと口にしたとき。私はカメラのレンズを彼女に向けることが苦しくなった。