男女ともに理想のパートナー像はハイスペック化

人柄や経済力、容姿……。人が結婚相手に求めるものはさまざまで、それらは時代とともに変化することもあります。実際、国立社会保障・人口問題研究所「出生動向基本調査」の過去5回(1992~2015年)を比較すると、興味深い変化が見て取れます。男女とも、結婚相手に求める条件がハイスペック化しているのです(図①)。

男性が結婚相手に求める条件のうち、増加率が最も高かったのは、「経済力」でした。女性に「家事・育児の能力」を求める男性は減りそうですが、これも増えています。また、「容姿」も増加傾向にある。つまり、より完璧な女性を求める傾向が強まっています。

背景として考えられるのは、シングルライフの充実です。家に1人でいても、ネットフリックスでエンタメを楽しめるし、ウーバーイーツでおいしい食事も運んできてもらえます。人恋しくなれば、SNSで承認欲求を満たすこともできる。しかし、結婚すれば、自己完結で楽しめる世界から出なくてはいけません。結婚するなら、そうした代償を払う価値のある女性でなければ割に合わないというわけです。