参加してみて、歴史ある大企業はやはり麻雀が強いなという印象を持ちました。

麻雀は人生経験のようなものが色濃く反映されるゲーム

中でも林野会長率いるクレディセゾンは本当に強く、毎回上位争いをしています。サイバーエージェントも200名はいる麻雀部の中から数名の成績上位の選手で参戦しているのですが、不思議なほど楽には勝たせてもらえません。

こんなに本気で麻雀に取り組んでいるうちの会社がなぜ勝てない? とも思いますが、当社の選手はまず年齢が若い。私以外は役職者ではなく、現場の社員が多いです。

一方、クレディセゾンさんなんかは本当の会社の上層部の方がずらりと代表選手に並んでいます。冗談ですが、もしかして麻雀が必修科目でできないと出世できないのかな? と疑いたくなるほど麻雀が強いです。やはり仕事ができることと麻雀が強いことは、なんらかの相関性があるのかもしれません。

麻雀は人生経験のようなものが色濃く反映されるゲームなので、若い人よりも人生経験が豊富で老練な人のほうが強い傾向があるのは確かです。

もちろん林野会長ご自身も麻雀が非常に強いです。実質ゼロからクレディセゾンを立ち上げ、さまざまな逆境を乗り越えてきた熟練の経営者です。麻雀の戦い方にも、一筋縄ではいかないしぶとさと勝負強さが滲み出ています。

林野会長は今77歳でいらっしゃいますが、「引退後は麻雀の発展に尽力する」と仰っています。特にシルバー層への普及に興味をお持ちのようです。麻雀は手と頭を動かすのでアルツハイマー病予防に効果があるのは医学的にも証明されています。また、対人ゲームなので友達もできて、コミュニケーションも増えるし、これ以上ない老後の趣味になるのではないでしょうか。

以前、麻雀企業対抗リーグのスピーチで、林野会長は「麻雀は世界で一番面白いゲームです。世の中のあらゆる遊びをしてきた私が言うのだから間違いない(笑)」と仰っていました。とても説得力のある話ですね。

麻雀AIに人間は勝てるか

昨今では将棋のAIが話題になっていますが、麻雀もAIの研究が進んでいます。麻雀のネット配信も、オンラインゲームのユーザー対戦も、そういう意味ではビッグデータ。膨大なデータが蓄積されています。

麻雀AIに人間は勝てるか

インターネット上の麻雀文化が進歩していることで、これまでの麻雀のセオリーが変わってきました。「流れが来ている」「こういう状況では、こういう打ち方が一番的確だ」というような、以前はオカルトの世界で何とでも言えたようなことが、全部データで出てきています。

麻雀AIに、いずれ人間は勝てなくなるでしょう。

実際に、4人の人間がそれぞれの判断で打つ麻雀は、情報が多すぎる。見えている牌の確定情報、伏せられている牌の不確定情報、そこに人間の心理まで絡んできます。真面目にすべてを把握しようとしても、人間の脳ではついていけないのです。