警備員、監視カメラを見て
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『猿の惑星:創世記』を大ヒットさせた監督によるサスペンス

2027年のシカゴを舞台に、地球外生命体に従属した地球社会を描く映画『囚われた国家』。エイリアンの攻撃でパワーグリッドが麻痺し、ライフラインが停止。彼らは人びとを襲い、各国政府はすべてエイリアンに降伏する。それから9年の月日が流れ、政府はエイリアンに唯々諾々と従い、地球の資源を採掘しては彼らに搾取されている。人びとはチップを首に埋め込まれ、行動を捕捉され、会話を盗聴される。携帯のデータや監視画像など、人びとのプライベートな動画ややりとりまでもがデータベースに登録される。

イングランド出身のルパート・ワイアット氏は『猿の惑星:創世記』を世界的に大ヒットさせた監督だ。脚本も自ら手掛けることが多く、本作でも監督・脚本・製作を務めている。今回の作品では、全体に色調が抑えられ、サスペンスとしての緊張感を湛えている。

多くの人物が登場するので、一見ストーリーは追いにくいが、最後に彼らのつながりや思いが明らかになる仕立てになっている。