1年かけてすごくいい練習ができている状況

僕は本格的に陸上を始めたのが遅く、高校生になってから。特に陸上の強豪校でもなかったので、いわゆる部活の顧問の先生が勉強しながらつくってくれた練習メニューをこなしていました。大学時代は、よくいえば自主性に任せる、悪くいえばほったらかしの「同志社流」。でも代々受け継がれてきた、それなりにいい練習プログラムがありました。

大阪ガス 地域活力創造チーム マネジャー 朝原宣治氏
大阪ガス 地域活力創造チーム マネジャー 朝原宣治氏

しかし僕が強くなるにつれ、レベルの高い選手や指導者に会えるようになり、練習方法のよしあしの判断が徐々にできるようになってきました。

練習方法が激変したのは、社会人になり、ドイツでプロのコーチに見てもらうようになってから。走る以外にもウエートトレーニングをしたり、当時日本にはなかったコーディネーショントレーニングという体の動かし方の練習をしたりする。さらに体幹トレーニングをしてからメーンの練習に入るなど、いろいろな点で進んでいました。そのうえ、僕がついたコーチがとにかく練習量をこなすべきという考え方だったので、練習量が大学時代の3倍ぐらいに増えた。それまでは1回の練習時間が実質1時間半ぐらいだったのが、3時間から4時間ぐらいになりました。