半数近くの嬢が客のアナルに挿入することができる?

ただ、「逆アナル」と呼ばれる、客が受動側、ニューハーフ風俗嬢が能動側というサービス形態もあった。しかし、あるにはあったが主流ではなかった。

なぜなら、睾丸を除去して男性ホルモンの供給を絶ったり、女性ホルモン投与でホルモンバランスを女性に傾斜させているニューハーフ風俗嬢の多くは、「逆アナル」をするだけのペニスの勃起硬度・持続時間を保つのが難しかったからだ。たとえ、身体的には可能でも、より「女らしく」ありたいニューハーフの心理から、能動の役割に立つことに抵抗感を覚える人も多かった。

ところが、畑野さんの調査によると、睾丸除去や女性ホルモン投与をしていないニューハーフ風俗嬢が全体の31%もいる。この人たちは身体的には若い男性そのままだから能動側になることに問題はないだろう。

さらに、51%いる竿あり・玉あり・女性ホルモン投与の人たちの中にも、女性ホルモンの投与量を控えめにして、能動側が可能な人がそれなりにいるはずだ。おそらく、現状は、全体の50%近いニューハーフ風俗嬢が「逆アナル」可能と推測され、さらには「逆アナル」専門の「男らしい」ニューハーフ風俗嬢もかなりの数いると思われる。

嬢のペニスサイズは選択指名の重要なポイント

こうした変化がなぜ起こったかといえば、それは男性客の需要に応じてだろう。「逆アナル」をしてほしい、受動の側になりたい、さらに言えば、ニューハーフに犯されたい男性客が増えたということだ。そうした男性客にとっては、ニューハーフ嬢の立派なペニスサイズはおおいに魅力であり、選択指名の重要なポイントになるだろう。

男性のセクシュアル・ファンタジー(性幻想)はきわめて多彩・多様だから、ペニスのある「女性」に犯されたいファンタジーを持つ男性は昔からいた。しかし、かなりマイナーな存在だった。それが、2000年代になってなぜ増えたのか? 正直言って、私にはわからない。「男らしさ」に縛られず自己の欲求に素直になれるようになったのなら、それは悪いことではないと思うが。

ただ、そうした男性客の需要に応じる形で、ペニスのサイズを誇る「男らしい」ニューハーフ風俗嬢が増えていることについては、伝統的な女装男娼の研究をしてきた者として、「女らしく」あろうした先人たちの苦心と努力を知るだけに、いささか微妙な気持ちになる。