奨学金が返せず借金地獄に

また、私はスカラシップ・アドバイザーとして高校や大学で奨学金について説明を行うことがあります。驚いたことに「借りられるなら、借りたほうが得」と考えている子どもがほとんどなのです。確かに、貸与型の奨学金は「現時点で返済能力のない若者に、大金を貸してくれる」わけですから、借りた者への将来の投資ともいえますが、借りたお金は返さなければいけません。各種報道でもあるとおり、奨学金が返せず借金地獄に陥るケースもあります。

そこを考慮せず、借りられるものは借りてしまおう、という考えは、奨学金に対する認識不足もありますが、やはり若年層の間でも「先のことなんてわからないから、今もらえるものがもらいたい」という考えが浸透しているからかもしれません。

先日、銀行窓販担当の保険会社の方と話す機会がありました。最近の銀行では、金融商品は10年や5年など中長期のものではなく、3年など短期のものが人気のようです。そんな先の見通しなどつかないので、多少利益が少なくても確実なものを優先したい人が多いといいます。大人ですら先のことを考えられない時代に、子どもに「もっと将来のことを考えなさい」というのは酷でしょう。

私たち親世代は、子どものために何を教えることができるでしょうか? 私は金銭教育もその1つと考えています。

お金について考えることは、自らの「働き方」「生き方」を真剣に考えることです。

高校生がお金について考える最も身近なイベントといえば、アルバイトです。アルバイト1つとっても、接客業から製造、工場などの作業まで、多種多様な職種があり、どの職種を選んでも、学ぶことは必ずあります。

例えば、時給の高いアルバイトを選んだとすると、時給の高さの裏には、労働のつらさや、環境の悪さ、人の集まりづらさといった原因があるかもしれません。そのカラクリを知ることで、世の中の仕組みを実感できるはずです。

親の考えを押し付けるだけでは、子どもは動かないもの。私も1人の親として、その難しさを痛感しています。

だからこそ、子どもが自主的に気付くような環境づくりをしていきたいですね。

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