「先回りのしすぎ」も考える機会を奪う

子どもって、大人がやめてほしいことばっかりします。

はしゃいで、おちゃらけて、かわいいんですけどね。

でも、このとき一方的に「やめなさい!」で押さえつけると、考える機会を奪ってしまいます。「ママがやめろって言うからやめた」になっちゃう。

だから、自分で考えて、どうするか自分で決めてもらうのです。

同じように、先周りしすぎるのも子どもの考える機会を奪ってしまう要因になります。

「ほらほら、危ないでしょ!」「ほらほら、次はこうしなさい!」

……ね、覚えがありませんか?

喉まで言葉が出かかっても、ぐっと飲み込んで、静かに見守って。

子どもがつまずいたら、そのときはじめて気づいたような顔をして「こうしたらいいんじゃないかな?」「お手伝いしましょうか?」と提案すればいいのです。

2歳以降の給食は「バイキング形式」

「自分自身について考える」

これ、あまり子育ての場面で語られませんが、とても大切なことだと思います。

自分の心と身体に向き合うって、健やかに生きていくうえで絶対に必要ですから。

うちの園では「自分について考える機会」をつくるため、2歳以降の給食はバイキング形式としています。自分でなにをどれだけ食べたいか考えて、調整してもらう。バイキングは、子どもが己を知る練習なのです。

お母さんたちは「先生、うちの子はバイキングなんて経験がありません。うまく選んで食べられるでしょうか……」と心配されますが、大丈夫、どの子もはじめはうまくいきませんよ。お皿に取りすぎちゃって、ぜんぜん食べ切れない子。ひと種類だけ、たっぷりよそっちゃう子。食が細く、ほぼ食べない子。いろいろです。

でも、そういうときも、ああだこうだと指示を出したりしません。

「今日の量じゃあ、多すぎたんだね」
「いっぱい食べたかったんだね。でも、ほかの子の分がなくなっちゃわないかな?」
「少しずつでもいろいろ食べると、お昼も元気に遊べるよ」

そんなふうに声をかけていくと、だんだん上手に調整できるようになっていきます。