2021年に開業50周年を迎えます

京王プラザホテル(新宿)は、2021年に開業50周年を迎えます。私のように従業員が楽しめる仕掛けをどんどんつくっていきたいと考えています。どんな勤務体制でも辛さがあってはいけません。ルーティンの仕事に携わるかもしれませんが、1つでも楽しみを見つけてほしいと思っています。例えば「昨日は3分かかった仕事を、今日は2分50秒でできるようになろう」と工夫するだけでもいいでしょう。クリアしたら、小さな達成感を味わえるはずです。

ホテル業界は19年のラグビーワールドカップや20年の東京オリンピックを控え、インバウンドの増加が追い風になり、どこも業績は堅調です。京王プラザホテルでも生け花や茶の湯で、訪日外国人の方に日本文化を体験していただいています。また館内には、春には吊るし雛を飾るなど、東京にいながら季節ごとに全国の伝統を味わっていただく企画も進めています。

しかし、ただ時流に乗るのではなく、いかにお客様が非日常を満喫できるかに心を配るべきでしょう。私どものホテルのホスピタリティに満足していただけるか。そのときにファンを掴むのは、万全な接客です。そのためにも「笑顔日本一のホテル」というスローガンの実現に全社一丸で取り組んでいるのです。

▼山本流 一流の条件
●目まで笑っているか
●人の意見を受け入れるか
●何事もポジティブか
山本 護(やまもと・まもる)
京王プラザホテル社長
1957年、東京都生まれ。79年、京王帝都電鉄(現・京王電鉄)入社。京王観光、京王百貨店などへの出向、京王電鉄常務取締役総合企画本部長などを経て、2016年6月より現職。
(構成=岡村繁雄 撮影=石橋素幸 写真=iStock.com)
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