夫を含めた家族ぐるみの付き合い

大竹はそれまで女優として重い役柄ばかりを演じてきた。さんまと共演することで、自分の中の明るい部分を引き出してもらいたいと考えていた。

ラリー遠田『教養としての平成お笑い史』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

いざ蓋を開けてみると、『男女7人夏物語』は最高視聴率31.7%という高視聴率を記録。歴史に残る大ヒットドラマとなった。この共演を機に、さんまは大竹と家族ぐるみの付き合いをするようになった。夫の服部とも一緒に食事をしたり、テニスを楽しんだりする仲になった。

自らの死期が近いことを悟っていた服部は、さんまに対して密かに「僕がいなくなってから、しのぶのことを面倒見てやってくれ」と言い残していたという。1987年7月24日、服部は47歳の若さでこの世を去った。9月には『男女7人夏物語』の続編である『男女7人秋物語』の撮影が始まった。

結婚するかどうかは人生の一大事だった

夫を亡くしてから大竹は、ますますさんまのことを頼りにするようになった。強い孤独感に襲われて眠れない夜にはさんまに電話をかけて、他愛もない話をした。さんまは深夜に延々と続く大竹の話を優しく聞いていた。そんな日々を過ごすうちに、さんまも彼女に惹かれている自分に気付いた。交際が始まると2人の距離はますます縮まっていった。

笑いの道をひた走るさんまにとって、結婚をするかどうかは人生の一大事だった。当時のさんまは女遊び好きの明るく軽薄なイメージで知られていた。妻子を持って守るものができてしまうと、今まで通りの路線を貫くのは難しいし、笑いの取り方にも制限が出てくる。それでも、さんまは決断を下した。新しい自分に生まれ変わる覚悟を決めて、大竹にプロポーズをした。

1988年10月、さんまと大竹の結婚が発表された。かねてから交際の噂はあったものの、結婚の情報はマスコミにも一切知らされておらず、突然の発表に世間も驚いた。