翌朝のピークに備え、夜中に一気に品出し

ニューデイズは、他社のコンビニと違って24時間営業ではなく、鉄道の運行時間に合わせて営業するのが普通。当店も、営業時間はほかのニューデイズよりは長いのですが、5~24時となっています。とはいえ、商品回転数が「ハンパない」ため、バックヤードは24時間フル稼働の状態。とりわけ、販売のピークである朝に合わせて、商品を夜間に大量搬入するので、「夜にシャッターが下りてからが最も忙しい勝負時」といっても、過言ではありません。

当店はできる限り作業時間を減らすために、お店として独自の工夫を施しています。その代表例が当店の売れ筋であるおにぎりの陳列棚。皆さんもよく見かけると思いますが、コンビニでは通常、おにぎりを売り場の通路から棚に補充します。しかし、当店はおにぎりをバックヤードから直接、棚に補充できるようにしています。そのため、品出し作業にムダが少なく、在庫が滞留しません。一方で、売り場での補充作業をなくせるため、お客さまのお買い物を妨げなくてすみます。

このほか、冬場はホット飲料も大量に売れるので、バックヤードでは常時、約400本の在庫を温めておき、店頭が品薄になったら、こまめに補充できるようにしています。

また、東京駅のコンビニならではの事情ですが、売り場のレジでは、お土産の種類に合わせてそれぞれ別の袋に入れる必要があります。作業に手間がかかるため、レジ下の棚に袋をあらかじめ小分けにしておき、すぐに取り出せるようにしています。

お店もお客さまもハッピーな店づくり

店舗サイドの時間管理はもちろんですが、実は、「お客さまの時間管理」も極めて重要といえるでしょう。お客さまにストレスなく、スムーズにお買い物をしていただくことは、顧客満足度を引き上げ、集客力を高めるだけではなく、接客や品出しの負担も軽減し、店舗運営の効率化にもつながるのです。とりわけ、時間に追われるお客さまが多い当店では、「ショートタイムショッピング」というニーズへの対応が欠かせません。

例えば、コンビニのおにぎりコーナーは通常、店の奥に配置されていますが、当店は入り口のすぐ横に配置しています。「おにぎりを急いで買いたい」というお客さまが多いからです。18年10月には売り場を改装し、アイテム数を絞り込んで陳列棚を減らした一方、通路幅を広げました。キャリーバッグを持って入店するお客さまが増えているので、店内の移動をしやすくするためです。