2度目の大阪万博を成功に導くには

2025年の万博の開催地が、大阪に決まった。

55年ぶりの大阪万博。新しい「未来感覚」が体験できることを期待したい。(時事通信フォト=写真)

1970年に続く、2度目の「大阪万博」。大阪を中心とした地域、そして日本がより「元気」になるきっかけになればいいと思う。

前回の万博は、空前の成功だった。当時は、日本は高度経済成長期。岡本太郎さんの「太陽の塔」に象徴される先取の気分に満ちていた。

70年の大阪万博にあふれていたものを一言で表せば、「未来感覚」ということになるのだろう。明日の生活が、今日とは違ったものになる。そんな期待と夢があった。だからこそ、万博会場に詰めかけた人々が熱心に未来のビジョンを求め、それが力になって世間に伝わった。

時は移り、今の日本には、かつてのような元気がないように思われる。そんな中、今回の万博開催の意義について疑問視する論も目にする。

インターネットなどで情報があふれる時代になった今、リアルな展示をすることにどのような意味があるのかという疑問も聞く。

私は、「体験」ということを通して万博の意味を考えれば、開催の意義は見えてくるし、2025年の大阪万博を成功に導くことができると思う。

ロボットや、移動手段など、インターネットやバーチャルでは体験しきれないものもたくさんある。

日進月歩の人工知能も、25年までには具体的に目に見えるような成果に結実しているのではないかと思う。

宇宙開発関連や、イーロン・マスク氏が提唱している減圧したチューブ内を時速1000キロ以上で走行する「ハイパーループ」のような技術も、もし出品されれば万博の目玉になるだろう。