「入社するのが難しい有名企業」とは
1位集英社、2位三菱地所、3位講談社。
東洋経済オンライン(10月6日)が配信した「『入社するのが難しい有名企業』トップ200社」によると、トップ3はこうなるそうである。
『大学通信』の安田賢治常務取締役が、「有名大学からしか採用していない」「難関大学の指定校制がある」「“大学フィルター”を設けている」という人気企業の“噂”の真偽を検証するべく、駿台予備校の模試の難易度から「企業別入社難易度」を算出した。
算出方法について、記事ではこう説明している。
「今年の各大学・学部の入試の難易度平均(医学部と歯学部は除く)を、各大学の難易度とする。仮にA社の就職者の内訳が、東京大学5人、慶應義塾大学3人、上智大学3人だったとする。東京大学の学部平均難易度は69.8で、全大学でもっとも高い値だ。慶應義塾大学は65.1、上智大学は63.0になる」
その結果、就職判明者が10人以上の企業に絞ると、「入社難易度」の高い順に、1位の集英社が65.0、2位の三菱地所が64.8、3位の講談社が64.6、4位の富士フイルムが64.4、5位の三菱商事が64.2となったという。
集英社を例にとれば、65を超える大学は東大、国際教養大学、一橋大、京大、国際基督教大学、慶應と早稲田の7校だから、こういう大学からの採用が中心になると考えられるそうだ。
「あきらかに難関大学から多く採用している」
ちなみに6位から10位には日本経済新聞、伊藤忠商事、三井不動産、電通と住友商事が9位タイとなっている。出版社では小学館が38位。
テレビは意外にもテレビ東京が13位でトップ。テレビ朝日とTBSテレビが19位タイ、日本テレビ放送網が28位で、視聴率が低迷しているフジテレビが59位。
安田は「あきらかに出版社は、難関大学から多く採用している」と指摘している。
集英社、講談社、小学館を合わせても16年の採用人数は43人にすぎない。だが、学生には比較的人気があるから応募者は1000人を超える。採用は狭き門である。それにオーナー企業が多いから、トップの考えひとつで新入社員の顔ぶれは決まってくる。
私が講談社に入った頃は早稲田が圧倒的に多く、次いで慶應だったが、最近、東大が多くなってきているのは確かだろう。