アフリカ・モザンビークでモバイル銀行を立ち上げた男がいる。大学を中退後、先物取引、ITベンチャー、バイオ燃料づくりを手掛け、現在は無電化村にいる。「世界の金融分配システムを変えたい」という彼の真意とは――。

【田原】合田さんは京都大学に進学されて、6年で中退された。

【合田】もともと京大の文学部で純粋哲学を学ぶつもりでした。ただ、文部省高等教育局で局長をしていたおじから「純哲の教授が、最近は面白くない」という話を聞かされまして。あとで純哲に行きたくなれば転部すればいいと判断して、とりあえず法学部に入りました。もともとやりたかった勉強ではなかったし、山登りにハマって山岳部に入り浸りになったこともあって、結局は大学には行かなくなりました。