神戸市議との不倫疑惑でバッシングを浴びている自民党の今井絵理子議員。なぜ世間の激しい怒りを買っているのか。精神科医の片田珠美さんに女性やネット住人などの逆鱗に触れたポイントを5つ挙げて考察してもらった。

誰が「プラトニックな関係」だと信じるのか?

元「SPEED」の自民党・今井絵理子参議院議員が神戸市議会議員の橋本健氏と不倫関係にあると、「週刊新潮」(8月3日号)で報じられた。

週刊新潮8月3日号で報じられた、今井議員の略奪不倫疑惑

この報道を受けて、今井氏と橋本氏は陳謝し、お互いに好意を抱いていることは認めつつも、「『略奪不倫』では断じてない」「一線は越えていない」と強調した。

こうした釈明に対して批判が殺到し、怒りの声がネット上にあふれているようだ。この2人が世間の怒りを買ったのはなぜなのか? その理由を分析すると、次の5つが浮かび上がる。

1) 釈明の信憑性
2) 稚拙な言い訳という印象
3) 裏切られたという思い
4) 被害者意識
5) 羨望

「深夜まで一緒に原稿を書いていた」だってさ

まず、1)釈明の信憑性に疑問を抱かざるを得ない。お互いに好意を抱いている若い男女が一度ならず同じ部屋に同宿したにもかかわらず、「一線は越えていない」という説明に納得する国民がどれだけいるだろうか。

もしかしたら、「一線を越える」ことの定義が、この2人の場合は独特なのかもしれないと思ったのだが、「一線を越えていないとはどういうこと?」という記者の質問に対して、橋本氏は「皆さんのご理解にお任せしたい」と答えているので、世間の常識からそれほどずれているわけではなさそうだ。ちなみに、私なりの理解にもとづいて定義すると、「一線を越える」とは「肉体関係を持つ」ことにほかならない。

「週刊新潮」の取材に対して、今井氏は「深夜まで一緒に原稿を書いていた」と答えており、橋本氏も「尊敬する政治家の仲間」と話している。あくまでもプラトニックな関係だと主張しているわけだが、この主張が真実なのかという疑問を抱かざるを得ない。

というのも、同誌に掲載された新幹線の中で2人が手をしっかりと握り合って眠りこける写真、そしてパジャマ姿の今井氏が濡れた髪のままホテルの部屋から外に出て闊歩する写真は、プラトニックとは真逆の印象を与えるからだ。