世の中には最短の勉強時間ですらすら覚えられる人もいれば、何度も徹夜して頑張っても結果が出せない人がいる。どこに違いがあるのか。“勉強の達人”である山口真由さんに、ビジネスに生かせる勉強法を教えてもらった。

勉強してもすぐ忘れてしまう。徹夜して資料を読み込んだのに覚えられない――。こうした悩みを抱えているビジネスパーソンは多いのではないだろうか。一方で、何でもすらすらと覚えてしまう人もいる。そんな人が周囲にいると、「頭の回転が速い人は違う」と落ち込んでしまうかもしれない。

「覚えられない理由は、頭の回転の速さではなく、やり方が間違っているから。私の経験上、記憶に関する限り、頭のよしあしはあまり関係がありません。正しい方法を知っているかどうかの差なのです」

こう語るのは山口真由さん。現役で東大合格、在学中に司法試験、国家公務員I種に合格後、首席で卒業。財務省勤務を経て弁護士に転身し、ハーバードロースクールを卒業した才媛だ。

山口真由●東京大学在学中の3年生時に司法試験合格。4年生時に国家公務員採用I種試験合格。2006年に東大法学部を首席で卒業後、財務省に入省。大手弁護士事務所にて企業法務で活躍後、16年にハーバード大学ロースクール卒業。(写真=PIXTA)

「私は東大受験のための勉強をしているときに、最も効率的かつ確実な記憶法を編み出しました。それ以来、必要な勉強はすべてこのやり方でクリアしてきました」(山口氏)

ところで、「覚えた内容をすぐ忘れてしまう」という悩みを持つ人も多いだろう。こうした人の勉強は、どこがいけないのだろうか。

「そういう人にかぎって、眠い目をこすりながら徹夜で勉強していたりします。無理をする勉強法は、最も効率の悪いやり方です。人の記憶というのは、脳に負荷をかけて無理やり詰め込んでも定着しないのです」(山口氏)

山口氏によると、しっかり覚えたいなら、「短時間の覚える作業を、日を置いて数回繰り返す」「覚える情報を何らかの個人的な体験と結びつけて覚えやすくする」というように、脳にとって楽なやり方のほうが、記憶を長く保つことができるそうだ。頑張って一度に覚えるより、楽な気持ちで何度も繰り返すほうが記憶に残るのだ。