シャープと同業の大手電機メーカーの50歳の基本給は約50万円。同額として試算すれば(50万円×26カ月)、割増額は1300万円。これと経団連調査の大企業の52歳の通常退職金約1800万円を足すと3100万円になる。ちなみにシャープは12年にも希望退職を募集したが、このときは50歳で30カ月だった。じつは希望退職募集を繰り返すごとに割増額が下がるのが一般的。シャープは近く大規模なリストラを計画しているが、さらに割増分が下がるのは避けられないだろう。

東芝は今年1~3月にかけて40歳以上の社員を対象に約2000人の希望退職募集を実施した。割増額は40~45歳の課長職以上が17カ月、非管理職34カ月。46~53歳は役職に関係なく40カ月。54歳以降は下がり55歳は30カ月になる。一般的に辞めてほしい年齢ほど割増額が手厚くなる。

50歳の役職者は4000万~5000万円支給されたと報道されている。仮に5000万円の人の内訳を試算すると(5000万円-1800万円)÷40カ月=80万円で、割増分の基本給相当額は80万円となる。経営再建中とはいえ、かつての業界トップだけに手厚い。

だが、今後もリストラが継続されるとシャープ同様に割増分が減額されるのは間違いないだろう。

溝上憲文(みぞうえ・のりふみ)

ジャーナリスト。1958年、鹿児島県生まれ。明治大学政治経済学部政治学科卒。月刊誌、週刊誌記者などを経て、独立。新聞、雑誌などで経営、人事、賃金、年金問題を中心テーマとして活躍。