「2020年までに女性管理職の割合を30%以上に!」国のかけ声によってじわじわ増えている“女ボス”。ただ、問題ありのケースも少なくないようで……。
≪解説してくれた人≫
「困った」人の心理分析 矢幡 洋
臨床心理士。矢幡心理カウンセリング研究所を主宰する傍ら、犯罪心理学・社会時評などの論評も。著書に『困った上司、はた迷惑な部下』など。『有吉ゼミ』ほかテレビ番組に出演。
女子業界の動きに精通 辛酸なめ子
漫画家・コラムニスト。独自な皮膚感覚で新しい事象・人物を見いだす力に定評。「サードウェーブ系男子」の名付け親。近著に『絶対霊度』『なめ単』など、多数。
「怒り」対処のエキスパート 安藤俊介
日本アンガーマネジメント協会代表理事。怒りの感情との付き合い方の心理トレーニングの第一人者として大手企業などで研修を。著書に『「怒り」のマネジメント術』など多数。

とことん部下を振り回す、バブル女上司

 
 

「バブル世代のアラフィフ女性(部長)なんです、私の上司は。ノリがよく元気いい感じで、昇進したばかりの頃は特に問題がなかったのですが……」

とは、中堅広告代理店・営業担当のDさんだ(38歳・男性)。その女性上司は屈託がなくていいのだが、いくつか致命的な欠点がある。

例えば、「頭に血がのぼりやすく、残業当たり前で部下を振り回す」(Dさん)。プレゼンテーション資料でも、部下の作ったものを目の前で破ることもあるという。仕事熱心ともいえるが、明らかに度がすぎている。

「このグラフの線、あと1ミリ上げて」
「枠は、あと0.2ミリ太く」
「書体は、ここの部分はゴチックで」
「インクのゴミも付いちゃったから、プリントし直して」

と、どんどん感情が高ぶって、最後は「やる気あんの!」と大声でブチ切れ。時計はもう深夜12時を回って、部下はヘロヘロなのに、お構いなしだ。

「大雑把な性格に見えて、実は極度な完璧主義の人がいますね。そういう人は、信用して任せるということができないので、部下の仕事のやることなすことにケチをつける。重箱の隅をつつくように、どっちでもいいようなことにこだわり、部下はその対応に消耗させられた揚げ句、ダメ社員のレッテルを貼られることもあります」とは、臨床心理士の矢幡洋さん。

自分をよく見せようという気持ちが強いからか、身の回りをブランド品で固め、飾り立てる。Dさんによれば、昇進レースのライバルに対する負けじ魂は常にむき出し。それに振り回される下の世代の部下は困惑する。

このバブル世代の女性上司に似たタイプにこうした管理職もいる。

「実現不可能なプランをぶち上げて、あとは部下任せという人もいますね。プロジェクトが進まないと、『あんたたちに熱いものを感じない』と精神論でお説教。お酒に酔うと、決まって自分の学歴・キャリア自慢。盛りに盛って自分を過大評価するのです」(矢幡さん)