ここ数年、テラスやビルの屋上などでバーベキューが楽しめる「都市型バーベキュー」が人気だ。郊外まで行く手間がないうえ、多くの店舗ではバーベキューに必要な器具の貸し出しがあり、食材の購入も可能。通常の「焼き肉」と同じくらいの手軽さがある。

しかし、「バーベキュー場」とは、食材や飲料、食器の提供がなく、給仕もない、場所だけを貸すものである。一方、ほとんどの「都市型バーベキュー」では、焼き台、食器、食材、飲料の提供があり、給仕もあるため、「バーベキュー場」ではなく「飲食店」である。となると、飲食店としての営業許可をとる必要があるのだが、多くの都市型バーベキューが法律をかいくぐって営業しているのが現実だ。

千代田区の保健所に問い合わせると、「千代田区にはありませんが、一般論として、テラス席では肉を焼くのもNG。飲食店でテラス席を設けるためにはさまざまな基準があり、『厨房は屋内に設置する』『テラス席が屋内客席より少ない』『テラス席では調理しない』と決められています。屋外での調理には衛生上の問題があるうえ、焼き肉やバーベキューとなると、煙や臭いで周囲に迷惑をかける可能性もあります」という答えが返ってきた。

都市型バーベキューにはさまざまな形態があるが、意図的に店舗を借りる人間、肉の販売者、飲料の販売者をわけ、「スペースを提供する店に行ったら、たまたま肉と飲料が売られていたから、客が勝手に焼いて食べた」という無茶苦茶な仕組みで法律の問題をクリアしているケースもあるらしい。といっても、完全にクリアできるはずもなく、グレーではあるのだが。

屋外での調理という点ではデパートの屋上の「ビアガーデン」なども同じだが、これは期間限定であり、衛生面でも基準をクリアしていることから営業許可が出ているそうだ。しかし、なかには「大昔に営業許可が出ている」という理由で営業し続けていたり、都市型バーベキューと同じく必要な許可をとらずに営業している店舗もあるという。不衛生な行為がないか、私たち客側が注意する必要があるだろう。