そもそも富裕層はコンビニへ行かない

常々、僕が考えている、お金が貯まらない人の特徴は次のようなものです。

(1)毎朝、通勤途中にコーヒーショップでコーヒーをテイクアウトする
(2)スマートフォンを所有し、毎日使っている
(3)会社帰りに、用事がないのにコンビニに毎日立ち寄る

額の大きな出費は、当然、本人も自覚しているので、買う買わないの対処は比較的しやすいですが、(1)~(3)の目に見えにくい小さな浪費は自覚症状も少なく、これが貯金できない原因のひとつかと思います。

そこで4歳児の偉大な戦略をどうかお役立ていただきたい。

彼らの自制心の持続に有効だったのが「イフ・ゼンプラン」を準備する方法です。イフは「もし~したら」、ゼンは「そのときは~」。ゼンの「そのときは~」の「~」に入る内容は、「誘惑に抵抗する望ましい反応(対処)」にします。

想定された誘惑が実際にあった際に、何も考えなくても自動的に自分が行動できる準備をしておくのです。(このプランはマシュマロ実験の結果を踏まえ、スタンフォード大学のウォルター・ミシェル達が考案)

言葉だと少しややこしいので、実際にやってみましょう。

(イフ)「もし、朝、○○コーヒーの看板の近くを通りかかったら」
(ゼン)「横断歩道を渡って道の反対側の歩道を歩こう」

こうやって「マシュマロを遠ざける」ことが衝動のコントロールを楽にします。

人間の衝動的な欲求を動かす「ホットシステム」は誘惑が現れると即座にゴーサインを出します。一方、衝動を抑制しようとする「クールシステム」の働きはホットシステムによって弱められます。そのため、ホットシステムが働くと同時に、誘惑に抵抗するためのプランが働くようにあらかじめホットシステム内に組み込んでおく。そんなイフ・ゼンプランを準備しておくといいのではないでしょうか。

前述の(2)もチリツモの浪費の典型です。スマートフォンの基本料金は高いですし、ネットショップでの買い物もできます。簡単にアプリ内課金できてしまうリスクもありますし、ソーシャルゲームで時間浪費をするリスクもあります。

そのような「マシュマロを見ない」ために、スマートフォンを持たないのも選択肢のひとつです。ちなみに、僕はほとんど家から出ないで仕事をしていることもあり、PHSを使っています。ソーシャルゲームは1度もやったことがありません。また、衝動買いしないようにクレジットカードも財布の中に入れていません。そもそもマシュマロを見ることができないようにしてあります。