2016年3月16日(水)

「交通事故で健康保険が使えない」という噂は本当か?

PRESIDENT 2016年2月29日号

著者
村上 敬 むらかみ・けい
ジャーナリスト

1971年、大阪府生まれ。東京外国語大学外国語学部(マレーシア語科)卒。ビジネス誌・エンタープライズIT誌を中心に、自己啓発から経営論まで、幅広い分野で活躍中。

執筆記事一覧

文=ジャーナリスト 村上 敬 答えていただいた人=アディーレ法律事務所 弁護士 篠田恵里香 図版作成=大橋昭一
1
nextpage

事故に遭ったらまず「スマホ」

歩行中、交通事故に遭ったら、どうすればいいのか。まず優先したいのは、警察への報告だ。本来、車が事故を起こしたときは、運転手や乗務員に報告の義務がある。ところが、事故で減点されることをおそれて警察に報告せず、その場で示談を申し込んでくる運転手もいる。

目の前に大金を積まれて、「警察を呼ばれるのは困る」と泣きつかれたら、示談に応じたくなるかもしれない。しかし、篠田恵里香弁護士は「絶対に報告すべき」とアドバイスする。

「警察に処理してもらわないと、交通事故証明書が発行されません。交通事故証明書がないと、人身事故があったという公的な証拠がなくなり、何かトラブルに発展したとき不利になるおそれがあります」

また、事故直後の段階ではケガの程度が不明で、損害額がはっきりしていない。差し出された金額が魅力的に見えても、その金額では足りなかったということも起こりうる。

報告後は、警察が来るまでの間に自分でも証拠集めをしておこう。いまはスマホがあるので、現場の撮影も簡単だ。

「事故直後は素直に謝っていた加害者が、警察が到着後、『向こうが飛び出してきた。自分は悪くない』と態度を変えることもあります。そうしたケースに備えて、相手の証言を録音したり、目撃者の方に連絡先を聞いておいたほうがいいでしょう」

PickUp