2016年2月26日(金)

同族会社で「親子喧嘩」が起きる理由

PRESIDENT 2016年2月15日号

著者
村上 敬 むらかみ・けい
ジャーナリスト

1971年、大阪府生まれ。東京外国語大学外国語学部(マレーシア語科)卒。ビジネス誌・エンタープライズIT誌を中心に、自己啓発から経営論まで、幅広い分野で活躍中。

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文=ジャーナリスト 村上 敬 答えていただいた人=東京永田町法律事務所 代表弁護士 長谷川裕雅 図版作成=大橋昭一
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人生80年時代で親の再登板が容易に

親がいったん子に社長の座を譲ったものの、気が変わって再登板する「親復権型」の事業承継トラブルが後を絶たない。

昨年は、創業者である父と娘が経営権をめぐって争った大塚家具のお家騒動が大いに注目を集めた。上場企業ばかりではない。赤福餅で有名な和菓子店の赤福では、消費期限偽装問題で退いた父に代わって長男が経営の指揮を執っていたが、経営方針の違いで親子の対立が表面化し、2014年4月、長男が社長を解任され、母親が新たに社長に就任している。

どうして一度引退した親が再登板するのか。事業承継に詳しい長谷川裕雅弁護士は、次のように解説する。

「親が一代で会社を築き上げたたたき上げだと、本人が優秀であるだけに、子である後継者に物足りなさを感じるようです。それでも普通は温かく見守るものですが、いまは人生80年時代。引退しても元気があり余っているので、じっとしていられなくなって復権を画策するのです」

創業者は、親子の力関係をそのまま経営にも持ち込みがちだ。しかし会社は会社法によって、その運営に一定の制限が設けられている。親が復権を目論めば、子が法律を盾に取って抵抗し、思わぬ騒動に発展することもあるのだ。

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