2015年10月23日(金)

世界のセレブはなぜ、タバコを吸うか

飯島 勲 「リーダーの掟」

PRESIDENT 2015年4月13日号

著者
飯島 勲 いいじま・いさお
内閣参与(特命担当)

飯島 勲1945年長野県辰野町生まれ。小泉純一郎元総理首席秘書官。現在、内閣参与(特命担当)、松本歯科大学特任教授、ウガンダ共和国政府顧問、シエラレオネ共和国名誉総領事、コソボ共和国名誉総領事。最新刊『孫子の兵法』。

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内閣参与(特命担当) 飯島 勲
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吸わないのは中途半端なヤツら

少し古い話になるが、たばこ特別税は旧国鉄が民営化されてJRになる際の負債28兆円を償還するために誕生した。税率は一般のタバコで1000本につき850円。つまり1本につき1円程度を喫煙者から徴収し、国鉄の借金は返済されている。今のJRは、喫煙者に対して感謝の気持ちを忘れていないだろうか。

JR東海の新幹線では、昔はあった喫煙席を廃止。グリーン車3両につき喫煙ルームが2つ隣接している。普通車は10両に4つ。自由席は3両にたった1つだ。JR東日本に至っては、全車両禁煙である。最近では駅のホームの喫煙スペースも端に追いやられている気がする。この風潮に私は大きな違和感を抱く。

喫煙率が年々ここまで下がっているのに肺がんが急増しているのを考えれば、タバコを肺がんの原因とするのは間違いだ。喫煙者の医療費と非喫煙者の医療費を比較しても明らかに喫煙者の医療費が少ない(本誌2012年4月2日号)。東京に住んでいるならクルマの排ガスのほうを問題にすべきだし、西日本では中国からのPM2.5の健康被害も甚大だ。

どうせ何を言っても結論ありきの禁煙ファシストは放っておくとして、厚生労働省ももう少し冷静な議論を喚起する努力をすべきだ。

世界の潮流はむしろ喫煙者を大事にする方向で進んでいる。例えば、タバコを吸うヤツは時代遅れと言われていたが、最近の海外映画では喫煙シーンが増えてきた。オバマ大統領をはじめとしてタバコを吸うセレブも多い。それは海外での超一流ホテルに泊まってみてもわかることだ。かなりの頻度で海外に出張する私の経験では、高級ホテルで喫煙フロアが禁煙フロアよりも高い階層にあるのが8~9割。禁煙フロアが上にあるのは米国のワシントンを中心とする一部地域だけだ。ニューヨークは国連もあるせいか“国際基準”で禁煙フロアは優遇されていない。

ヨーロッパでもアラブでも中国でもアフリカでも、私が会ったセレブはみんなタバコを吸っていた。航空機も一般旅客機では喫煙不可能だが、プライベートジェットでは吸える。

いまだに「禁煙、禁煙!」と騒いでいるのは、日本人と一部の中途半端なアメリカ人だけだ。世界は禁煙ファシズムの怪しさに気づき始めた。

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